東大推薦生の転落人生「これから頑張ります」

「僕はもっとできる子なんだ!」と思っているうち,あっという間に転落人生の入り口に立っていた

温もりが欲しい君へ、君に一番フィットするZOZOスーツを送ります。(3)

今日、ふと思い立って、

自分の体を撫で回してみた。

 

 

はたから見たらすっごく気持ち悪い絵。

21歳の、3日間剃ってない髭を、顎に蓄えた男が、

一人で自分の体を網羅するように撫で回している。

 

もちろん、家でひっそりとやったけど。

 

 

でも、やってみて、

なんというか、不思議な気持ちになった。

 

 

 

あれ、僕の顎って意外と出てるんだな。

胸筋はないなぁ。

肩幅を、背中側で感じると、すごく広いぞ。

お腹周りはかなり細いな。最近ちゃんと食べてるっけ。

太ももはしっかりしてる。我ながら形はいい。

 

 

と、まるで、

 

手の触覚を頼りに、頭の中で

自分の体の 立体フィギュア を作っていくように思えた。

 

そして、撫で回す手は温かい。

この温かさは、他の誰でもなく、これが僕なんだなぁ。と感じる。

確かに、この温もりを補給しているのは心臓から出た血液かもしれないけど、

それも僕だ。心臓も、血液も。

 

 

(続く)